承認の必要性。
監査の仕事を始めて、大きく気づかされるのは、承認プロセスの大切さ、だろうか。
作業の実施者と作業遂行の意志決定者(つまり承認者)とを分離して、内部牽制機能を高め、不正や誤謬の発生を防止・発見するために必要となる。
SE出身で業務をどうしてもシステム的な観点でしか見れない自分にとっては、正直たまに「そこまでしなくても良い気もするけどなぁ」と思うこともある。だが、「しかし、ここで承認手続きが正常に行われていない場合、のリスクは何だろう?」と考えてみると確かに必要だと気づかされる。
具他的に、ユーザーID作成というプロセスを例に挙げよう。
適切なIDが作成されるよう、ID作成・変更・削除を行う場合、作成IDの使用者にとっての責任者(ユーザー部部長)と、システムの責任者(システム部部長)の承認が必要となると思われる。
ここで統制が必要となるのはもちろん、セキュリティからの観点である。無用なIDが作成され、不正利用される可能性がある。
なぜこの2人の承認が必要なのか。どちらか一方でも十分職務分掌はなされるように思われる。
しかし、ユーザーID作成というプロセスには「申請行為」と「ID作成行為」という2つのプロセスによって構成されている。
つまり、業務上の観点からそのIDが必要かどうかはユーザー部部長しかわからない。
さらに、そのIDの作業依頼が適正かどうか作業が適切に実施されたかは、システム部部長しかわからない。
よって、不正な申請、不正な作業を監視するためにはどうしても両者の承認が必要となる。
こうやって理屈で考えると「そうだよねー」と思うのだが、少なくとも自分がSEやってたときにはそんなの気づきもしなかった。そもそも私がSEの頃扱っていたのがテスト用システムなので、セキュリティの重要性がそれほど高くなかったからなのだが。
今度シス監試験受ける人も一通りシステム管理基準の「~が~を承認すること」という項目を洗い出しておけばよいかと思う。結構見落としていたところがあるはずです。
蛇足
ちなみに承認をめぐってよく起こる不備は
・承認者が誰なのかが不明確
・承認なのか検証なのかが不明確
・何を承認しているかが不明確
・やむを得ず承認の代行を行う場合のプロセスが不明確
というもの。
(以上の記述はすべて個人的見解なのであしからず)
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